最愛のあなたと結ばれるとき
自分のことをポンコツと評価していて、ポンコツであることをやめたいと思い、その願いが叶わぬせいで、生きることさえやめたいと思うのなら、自分をポンコツ扱いするのをやめればいい。
あなたは、「自分のことをポンコツ評価するのをやめたい」と言っている人に向かって、「あんたは疑いようもなくポンコツだ。生きる価値さえない」と言い放ったりはしないだろう。
でも、自分に対してならそんな酷い仕打ちをやってのける。
それも延々と。
一体どういうことだろう。
かつてあなたは誰かにそんな仕打ちを受けてきて、知らぬうちにそれをなぞってしまっているのかもしれない。
それが自分という人間に対する適切な扱い方なのだと、思い込まされてしまっているのかもしれない。
そしてあなたは、誰かに唱えられた呪文を無意識のうちに復唱し続けている。
自分はポンコツだ、ポンコツだ……と、うわごとのように。
あなたのことだから、きっと自己紹介にもポンコツに当たるラベルを使っているだろう。
SNSのプロフィールにもポンコツを意味するフレーズをすし詰めにして、他者からもそう認識される努力を惜しまない。
あなたはポンコツの自分に強烈な関心を向けている。
寝ても覚めてもあなたの心の中は、ポンコツのあなたでいっぱいだ。
もしあなたにとってあなたが本当にどうでもいい存在なら、ポンコツであることもどうでもいいはずなのに、気になって仕方がないし、気にしていたくて仕方がない。
ガノタが何かにつけてガンダムにたとえるがごとく、何かにつけて自分のポンコツと結びつけずにはいられない。
つまり、あなたはあなたなりの方法で、あなたを猛烈に愛している。
逆にいえば、あなたはあなたからあなたなりの方法で猛烈に愛されているのだ。
ところが、愛されている側のあなたはポンコツ扱いしてくる愛を拒絶し、そのせいであなたは片思いに終始している。
あなたの心が苦しみで溢れているのはそのせいだ。
あなたがポンコツだからじゃない。
この先も呪いをかけられ続けるなら、いっそ消えてしまいたいと思い、この一世一代の恋が叶わぬなら、いっそ死んだほうがましだと思うその深い失望が、あなたを苦しませるのだ。
しかし、あなた以上にあなたを愛せる人はいない。
命がけで愛したいほどの相手、それがあなただ。
命がけで愛するに値する相手、それがあなただ。
命がけの愛を求めている愛されるべきあなたが、あなたからの純粋な愛を待ち焦がれている。
あなたこそあなたに選ばれし、唯一無二のパートナーだ。
胸を張り、今こそ正々堂々とひずみなき愛を捧げよう。
あなたの愛を成就させることができるのは、宇宙の中であなた唯一人なのだから。