それはあなたの本当の願いですか?
本当の願いにずっと気づけないままリーディングを繰り返しても、核心に触れた回答を得るのは難しいものです。
メッセージを受け取ったときは「そうか!」と目から鱗が落ちるような気持ちになったり、アドバイスに従いながら未来に心を躍らせてみたりしたのに、いつまで経っても期待するような変化がなく、ずっともやもやしたままという経験をおもちの方は少なくないのではないでしょうか。
その原因は、もしかすると本当の願いを取り違えていること、それを本当の願いだと錯覚していることにあるのかもしれません。
今回はそれに気づくためのヒントとなる記事を二つご紹介します。
▼ タロットセラピストまーし。さんのブログ
「執着を手放しましょう」というカードを引いた。
「自分を愛しましょう」というカードを引いた。
↓
「宇宙へゆだねましょう」というカードを引いた。
↓
「コミットしましょう」というカードを引いた。
↓
「忍耐しましょう」というカードを引いた。
……あれ? 何にも変わらない。
みたいなことになっている方には、ご一読をお勧めします。
禅タロットのスプレッドで彼と復縁できるかを見た
▼ 坂爪圭吾さんのブログ
死にたいのではなく『温もりに触れたい』のだ。 – いばや通信
昔に読んだきりで、筆者名もブログ名も完全に失念し、このフレーズさえも「死にたいのではない。愛されたいのだ」と勝手に改変して覚えてしまっていたので、探し出すのに手こずりました。
非常にユニークな経歴をおもちの方ですので、割と有名かもしれません。
ご存じの方もいらっしゃるでしょう。
項目4をお読みください。
死にたいのではなく『温もりに触れたい』のだ。 – いばや通信
ちなみに、本当の願いをリーディングによって探るのであれば、心理を扱うことに長じたデッキを使うことがポイントになってくるでしょう。
おそらく一般的なオラクルカードでは難しいんじゃないでしょうか。
それよりも、まーし。さんにならってOSHO禅タロットを使うか、オーソドックスなタロットでリーディングするほうが、ずっと的確に掘り下げられるのではないかと思います。
どうしてもオラクルカードでリーディングしたいということであれば、カードの全体バランスがポジティブに偏りすぎておらず、心理を読み解けるタイプのデッキを使うことが不可欠でしょう。
簡単に言えば、見たくない心を率直に指摘してくれるカードデッキを選ぶということです。
そのうえで、タロットのスプレッドよろしく「顕在意識」「潜在意識」などと、それぞれのポジションに分けて引くとよいかもしれませんね。
💡 ちょっとここで、いつものように架空のリーディングをやってみましょうか。
質問者は、「就職先がなかなか決まらなくて悩んでいる」と仮定しましょう。
バッチフラワー・オラクルカードとアンサー・イズ・シンプル オラクル・カードを使って、各1枚引いてみます。
ウォーターバイオレット(周囲の人々とつながる) / 神にゆだねましょう
質問者は失業(無職)の状態であることで、社会から孤立しているように感じているのかもしれません。
就職することによって、社会とのつながりを取り戻したい(もちたい)と願っているのでしょう。
ひねもすPCに向かうようなものではなく、不特定多数の人たちとやりとりする職業を希望しているとも読めます。
ただし、現実的に画策しているというよりは、運任せ、神任せの意識のほうが強そうです。
ヴァイン(愛と威厳に満ちた人になる) / 人生の霧を晴らしましょう
質問者は、人を指導するリーダー的な立場に就きたいと思っているようです。
しかし、顕在意識と照らしてみると、分不相応な願いを抱いているか、かつての役職に未練を残している状態であると推測できます。
顕在的には、給料はそこそこでOK、平社員でいいと思っていても、潜在的にはそれなりの地位を求めているようです。
また、この質問者には具体的なビジョンがありません。
長のポストに就くこと、そしておそらくそれに付随する高給がほしいと願っていますが、そのための行動を積極的に起こす気はないようです。
潜在意識のカードは、本人がほとんど(あるいは全く)気づいていない意識を表しています。
「自分は平民と同じ立場で働くつもりでいる。多くは望んでいない」と思っている心の底には、「上のポジションに就きたい」という気持ちがあり、「運任せ」の底には「具体的なビジョンがない」が潜んでいます。
試しに、ソウルフルタロットから補助カードを引いてみましょう。
顕在的には、純粋な気持ちで就職活動を行っているようです。
転職であれば、また一からキャリアを積み上げていこうという前向きな気持ちでいるでしょう。
一方で潜在的には、真の問題から目を逸らし、何も問題がないように振る舞っているという意味のカードが出ています。
質問者が向き合うべき問題とは何でしょうか。
追加でさらに引いてみましょう。
ソードのキングが出てきました。
先程引いた「ヴァイン」と同じくリーダーを表すカードです。
これを見ないようにしているということは、かつてソードのキングのマイナス部分(理知偏重で強硬な態度をとる)が出て、失敗したことがあったのかもしれません。
具体的なビジョンがないのではなく、失敗を繰り返さないですむ方法を知らないがゆえに、具体性を欠いていると解釈できそうです。
失敗に向き合えば改善策が見いだせるかもしれないのに、それをしない。
といって、リーダー的な地位や待遇を諦めることもできないため、宙ぶらりんです。
もし顕在意識の望みが叶っても、潜在的には大いに不満が残ります。
潜在意識の望みどおりリーダー職に就いたとしても、失敗を繰り返すのではないかという恐れが同じ轍を踏ませるでしょう。
いずれにしても質問者が満足するような結果にはならないと推測できます。
見方を変えるなら、質問者が就職できないでいる状況は、気づきや癒やしのための絶好の機会です。
先に進めない状況は天からのプレゼントと捉え、道を前進することに意識を向けるのではなく、むしろ自分の内側へ深く潜りこんでいくとよいと思います。
これは私たちも同じです。
停滞を解消したいと願ってリーディングをする際、おそらくほとんどの方が「いつ」「どうしたら」という質問をされているでしょう。
しかし、それで解決できないのなら、今回の例のように顕在と潜在の両意識の願いをリーディングなさってみてはいかがでしょうか。
重要なヒントが得られるかもしれません。
……サイトを二つご紹介してさらっと終わらせるつもりが、恐ろしく長くなりました。
リーディングをする予定など全くなかったのですが。
どなたか必要とされていらっしゃったのですかね。